触媒つき薪ストーブと触媒なしの薪ストーブの特徴
千葉県、茨城県で、薪ストーブをきっかけに『スローで豊かな社会を』を展開している千葉県香取市の株式会社スロースタイル 浅野です。
触媒(キャタリティックコンバスター)つきと触媒なしの薪ストーブの特徴についてです。
薪ストーブの燃焼構造には、大きく分けて2種類、触媒つきと触媒なしのモデルがあります
モデル選びの際に迷われるかと思いますのでご説明します。
触媒つきモデルの特徴:
燃焼効率が高いので燃費が良い。
内部構造が複雑なので、メンテナンス・掃除に少々時間を要する。
触媒なしモデルの特徴:
燃焼効率が少々落ちる。
内部構造がシンプルなので、メンテナンス・掃除が容易。
メンテナンスはプロに任せるかご自分で慣れれば問題になりませんし、また燃焼効率は乾燥した薪を使用すれば大きな違いにはなりませんので、触媒つきモデルと触媒なしのモデルのどちらが良いと言う事はありませんので、生活スタイルや好みに合わせて選択されるのが良いかと思います。
下記に詳細ご説明します。
触媒はどの様な働きをするのか
触媒とは、特定の物質の化学反応を早める物質を指します。
薪ストーブで言います触媒とは、その性質を利用した、煙中含まれる未燃焼ガスを再燃焼させるためのストーブの機能(部品)です。未燃焼ガスを触媒を通過させる事で熱に替えているのです。高性能ですね。
触媒の原理について
煙に含まれる未燃焼ガスを再燃焼させるには約550℃の温度が必要になりますが、その温度は薪ストーブにとっては高すぎる温度です。
触媒は煙中の未燃焼ガスの発火点を約260℃に下げる働きがあります。その機能を利用して、煙に含まれる未燃焼ガスを有効活用する原理となっています。
触媒を利用するその他のメリット
煙突内に付着するクレオソートをだいぶ減少させる効果がありますので、煙突つまり防止に役立ちます。また、燃焼効率が高いので全面ガラスの曇りがしにくいと言う特徴があります。
触媒は交換が必要
薪ストーブの部品なりますので、定期的に交換が必要になります。¥20000前後となりでしょう。ただ、交換時期は約12000時間ですので、1年に6カ月・1日平均5時間薪ストーブを使用して、13年以上と言う計算になりますので、交換コストはあまり気にしなくてよいかと思います。
触媒なしのモデルについて
触媒なしの薪ストーブがそんなに燃焼効率が落ちるかと言いますと、極端には落ちません。どのストーブメーカーも内部の作りを工夫して、特殊部品を使用せずに煙を再燃焼させる仕組みを研究していますので、触媒なしでも約80%の燃焼効率があります。触媒付の薪ストーブとほんの数パーセントの違いです。
燃焼効率80%と言っても分かりずらいですので、昔ながらの映画に出てくる暖炉(全面にガラスがない暖炉、サンタクロースが入れやつですね)での燃焼効率は約25%ですので、この数値の違いからイメージがし易いかと思います。薪ストーブは簡単な構造ですが、活用されている技術は相当なレベルなのです。
触媒なしのモデルの内部構造
具体的にどの様にして、化学物質を使用せずに燃焼効率を上げているか と言いますと、内部天井にプレートを設けてあり煙がそこに当たります。そこへ空気が(自然吸気で)送られる仕組みになっていて、煙に点火し再燃焼させて熱に替えているのです。
触媒なしモデルのその他のメリット
煙に点火し再燃焼(二次燃焼)している様がとても美しく、一般的に言われるオーロラの炎とはこの再燃焼の際の炎の事です。一次燃焼の濃い色の炎とは異なり、フワッと揺らめくような優雅な燃焼を見せてくれます。薪ストーブを検討する際の材料にしてみて下さい。
触媒つきの薪ストーブはこちら、
バーモントキャスティング
触媒なしの薪ストーブはこちら、
ドブレ、アンヴィクタ、ヨツール、モキ、ピキャン、スキャン
では、良い一日を!
浅野正則
薪ストーブ・プロショップ@千葉・茨城 (株式会社スロースタイル)
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